2008年10月2日に都内で開かれた「任天堂カンファレンス2008・秋」。
その目玉は、何と言っても11月1日に発売されるニンテンドーDSの新型機「ニンテンドーDSi」である。「DS Lite」と比較すると、DSiには2.6ミリ薄型化され、画面サイズも面積比17%拡大するなどの改良が加えられた。なお、ゲームボーイアドバンス用スロットは、DSiには搭載されない。
このDSiの最大の特徴は、「カメラ機能と音楽編集機能」を加えたことだ。
本体内側の中央フレームと外側に30万画素の「ニンテンドーDSiカメラ」を搭載し、画像を使って楽しむゲームなど、カメラを利用した遊びが可能になる。外部メモリとしてSDカードスロットも搭載しており、DSで撮った写真をSDカードに保存し、PCや携帯など他のメディアで見ることも可能だ。
また、音楽編集機能である「DSiサウンド」では、タッチパネルを使ってピッチやスピードを視覚的にコントロールできるインターフェースになっている。リピート再生も簡単にできるので、ゲームで使うだけでなく、音楽ファイルと組み合わせて、語学の練習をしたり、曲を覚えたりするような利用法も生まれるだろう。
このカンファレンスでは、「Wii」のテコ入れ策として、ソフトラインナップを強化したこともアピールされた。会場では、同社代表取締役専務の宮本茂氏が10月16日に発売される「Wii music」のデモを行なった。
Wii向けのタイトルでは、DS用ソフトとして爆発的な売れ行きを見せた「おいでよ どうぶつの森」の新作「街へいこうよ どうぶつの森」(11月20日発売)、「戦国無双3」(コーエー)など、人気シリーズの新作が年末から来年にかけて続々と登場する予定だ。サードパーティのソフトのラインナップを充実させようとする動きがうかがえる。
さまざまな新商品のお披露目が行なわれ、熱気に包まれたカンファレンス。しかし、気になるのは「今後の任天堂の方向性」である。説明を聞くにつけ、「これは純粋なゲーム機とは違う」という思いが強まるのだ。