中国のファッションブランドが先週、国家のプライドだと言わんばかりに、新疆ウイグル自治区産の綿花に対して声高に支持を表明した。ファッション界で耳目を集めた――おそらく多くの欧米人にとっては憂慮すべき――衝撃の瞬間だ。米スポーツ用品大手ナイキやスウェーデンの衣料小売り大手ヘネス・アンド・マウリッツ(H&M)など新疆産綿花を使用しないことに決めた欧米ブランドは、愛国心高まる中国で大きな批判を浴びた。新疆では当局による少数民族ウイグルへの強制労働や大量拘束の疑いが持たれている。一方、欧米と対照的なスタンスを取ったスポーツ用品大手の安踏体育用品(アンタ)やアパレル大手の美特斯邦威といった中国ブランドは、株価が大きく跳ね上がった。