米日用品大手プロクター・アンド・ギャンブル(PG)は、ターゲット広告への活用を目的とするスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」のデータ収集を巡り、中国で開発されている広告技術の試験に参加している。この技術は、アップルが近く導入するプライバシー強化措置を回避する狙いがあるという。内情に詳しい関係筋が明らかにした。こうした動きは、新規ルールや消費者の意識の変化により、マーケターの利用可能データが制限される時代に備えたPGの広範な取り組みの一環だ。PGは世界最大級の広告主で、関係筋によると、今回の試験に参加している欧米企業では最大だという。試験にはこの他、数十に及ぶ中国の業界団体やハイテク企業が参加。政府系の中国広告協会(CAA)と協力し、「デバイスフィンガープリント」と呼ばれる技術を活用した新たな手法を開発しているという。「CAID」と呼ばれるこの広告手法はアプリを通じてテストされており、ターゲット広告向けにiPhoneユーザーのデータを収集している。