進学や就職を機に、東京や大阪といった都市圏へと移り住む人は今も少なくない。しかし近年では、そうした人たちが出身地へUターンするケースも少しずつ見られるようになってきた。昨年からのコロナ禍でリモートワークが浸透しつつあることも、大きく影響しているといえるだろう。

 では、地元に帰りたい(=Uターンしたい)と考えている出身者が多いのは、どの都道府県なのか。

 ブランド総合研究所は2021年2月に『第1回 関係人口の意識調査2021』を実施。「出身者(現在居住している人を除く)」と各都道府県を応援したいと回答した「応援者(今住んでいる都道府県と出身地を除く)」を「関係人口」として、各都道府県への訪問率や定住意欲度などに関するアンケートを行った。

 今回はその中から出身者に注目し、出身の各都道府県への移住意欲度をランキング形式で紹介しよう。

※調査を行ったのはブランド総合研究所。アンケートはインターネットにて実施。2万508人から回答を得た(不完全回答を除いた)。調査期間は2021年2月17日~23日。回答者のうち、居住地以外に出身の都道府県がある人は30.4%で、その人たちを「出身者」として出身地への移住意欲を尋ねてランキングを作成した。出身者に対して、「(出身の都道府県に)将来的にその都道府県に住みたい(戻りたい)と思いますか」という設問を投げかけ、「すぐにでも(住みたい)」「いつかは」「住んでもよい」「どちらとも」「あまり思わない」の回答を用意。「すぐにでも」「いつかは」と回答した人の合計の割合を、「移住意欲度(%)」とした。

1位福岡県、2位熊本県と九州勢が上位に
Uターンしたい人が多い都道府県ランキング

「Uターンしたい人が多い都道府県ランキング2021」の1位は、福岡県となった。「すぐにでも」(13.3%)「いつかは住みたい(戻りたい)」(20.2%)と回答した人の合計(移住意欲度)は、33.5%となった。福岡県出身者の3人に1人以上が、地元へUターンしたいと考えていることがわかる。

 2位は熊本県で、「すぐにでも」(8.1%)「いつかは」(20.9%)と回答した人の合計は、29.1%に。九州の2県が1、2位を占める結果になった。