地銀「信金くら替え」シナリオ写真はイメージです Photo:PIXTA

地銀の監督に求められる
百行百様の対応

 新型コロナウイルスをめぐっては、高齢者へのワクチン接種が国内でも始まったが、「第4波」への警戒、そして変異株の感染拡大もあり、経済への悪影響は長期化が避けられない。

 国のコロナ対策により、中小企業の倒産件数が低下しているため、地方銀行への打撃は今のところ限定的だ。

 ただ、この先も銀行業の見通しは厳しい。国のコロナ対策の制度融資も3年後の返済が始まると債務超過問題が表面化する。保証付き融資のため、直接の貸し倒れリスクは回避できても、特に地方においては事業者が廃業すれば営業基盤そのものが消滅しかねない。