――投資家向けコラム「ハード・オン・ザ・ストリート」
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電気自動車(EV)メーカーの米テスラは中国で謝罪したが、長期的なもう一つの課題にも取り組む必要がある。中国国内メーカーが競合として姿を現しているのだ。
テスラはネット上で非難が高まったことを受け、20日に謝罪声明を出した。前日に上海国際自動車ショーで起こった抗議への対応が反発を呼び、国営メディアや中国共産党機関も批判に加勢していた。抗議をした女性は、テスラのEVセダン「モデル3」のブレーキに欠陥があったために衝突事故が起き、両親が入院したと主張している。
テスラの謝罪が示すのは、同社にとって中国が最も重要な市場になりつつあることと、同国で以前より目立った標的となっているために慎重に行動しなければならないということだ。テスラは3月、中国で過去最高記録を打ち立て、上海工場で生産したモデル3と小型スポーツタイプ多目的車(SUV)「モデルY」を合わせて3万5478台販売した。