投資信託は手数料商売
投資信託は証券会社が手数料欲しさにやっているものだという祖父の説明は、素直に納得できました。
祖母の喫茶店で、商売というものをいっぱしに経験していたからです。
喫茶店では、お客さんにコーヒーなどの商品を出すときに、当然、利益を乗せています。
証券会社だって商売ですから、手数料という形で利益を乗せて投資信託という商品を売るのが当たり前だと、すんなり納得できたのです。
証券会社任せにせず、個別株を自分で選んで買えば、値上がり分はすべて自分の利益になる。
そう気づかされた私は、投資信託ではなく、個別株に投資することにしたのです。
新聞の株式欄を眺めるのが日常という、世間一般の中学生とは違う生活を送っていたとはいえ、どの株を買えばいいのかは見当がつきません。
ダメ元で祖父に「どの株を買えばいいの?」と尋ねてみたのですが、「それは自分で考えなさい」と諭されました。
自分の頭で考えて買わない限り、いつまで経っても投資スキルが身につかないことは、今となってはわかります。
しかし、そのときは「ヒントくらいくれてもいいのに」と思ったものです。