本書の要点

(1)提出物にスピーディに対応するコツは、「You締切り」と「My締切り」という2つの締切日を設定することである。「My締切り」に従って、本来の約束よりも早く完成させることをめざす。
(2)ちょっとした不注意が原因で、あなたの信頼が失われてしまうかもしれない。自分の仕事の進め方を見つめ直して、「ミスありき」から「ミスを防ぐ」という考え方にシフトしよう。
(3)「重要度」×「緊急度」ではなく「すぐに着手できること」×「すぐに効果の出ること」という指標で判断すれば、ミス防止策は最優先事項となる。

要約本文

◆メール・ビジネス文書 編
◇単語登録機能を活用する

 お客様や取引先宛の文書やメールを書く際、社名や役職、名前で迷うことはないだろうか。

 名刺を探すなどして正確な情報を見つけようとすると手間がかかるが、ミスで相手を不快にさせるわけにはいかない。

 宛名間違いを防ぐ方法としては、単語登録がおすすめだ。相手の宛名をパソコンに登録し、簡単に変換できるようにしておく。例えば「青空商事株式会社 営業部 満天一郎様」であれば、「よみ」に「@あお」と登録しておくといった具合だ。

 登録方法は、「@+社名の2文字」とするなど、自分なりのルールを決めよう。そして、単語登録後には「単語登録リスト」を作成して、都度更新する。そうでないと、誰をどのように登録したのか忘れてしまう。

 また、相手の了解を得て、社内の相手は「さん」で統一してしまうのも一案だ。そうすれば、社内文書・メールで相手の役職を間違えたときに、いちいち謝らなくてすむ。

◇文書で書き換えるところは赤字にしておく

 文書を再利用することは多々あるだろう。このとき、時候の挨拶や「日付」「数量」「金額」などの数字、「相手の会社名・役職・氏名」を間違えることは多いものだ。

 とくにミスが起こりやすいのは、日付である。なぜなら、文書を作成した日と実際に発信する日が異なるケースが多いからだ。特に、上司のチェック後に書類を送付する場合は、注意が必要になる。