●商品を手にしたが棚に戻したのはなぜか

●店舗内にはホットスポットといわれる顧客の滞留場所があるがそこはどこか

●ホットスポットの商品は実際に売れているのか

●クールスポット(人があまり通らないエリアや通路)はどこか

●クールスポットの販促やPOPには効果があるのか

 ――など、考えるべき点がたくさんあるが、今までこれらを真剣に考える本格的な取り組みはあまり多くはなかったのではなかろうか。

 購入者と非購入者の違いを見つけるためには、来店客の店内での行動を子細に分析することが必要だ。

 以前は専門の分析会社のスタッフが、ターゲットとした顧客の来店から退店まで、秒単位でその行動の一部始終を後追いチェックしていた。通過率、 立寄率、検討率、購買率、立ち位置……などのデータを人の力で集め、行動分析に活用していた。最近では、店内設置防犯用カメラの映像を人が分析する形に進化したが、いずれにしても、最終的には目視となるためワークロードが嵩み、結局のところ販促単位や、新商品キャンペーン単位といった形でしか分析できていなかった。

 ところが、現在は画像解析技術が進歩して、店内の至る所に設置されているWebカメラの映像をコンピュータで自動的にデータ解析し、人の動きや、目線の動きなどをデータとして取得できるようになっている。

 同時に、POSデータとの連携で購入者と非購入者の区別ができるようになり、店内での来訪者行動分析が効果的に行えるようになった。

オムニチャネル時代だからこそ<br />「楽しく買い物できる」リアル店舗が重要【図2】店内での来訪者の行動パターンをカメラで自動的に捉え分析 (イメージ図)
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 結果として、ホットスポットの分析からレイアウト変更などの売り場づくり、品揃えの変更などにもデータが活用できるようになったのだ。

 これらの技術によって来店しても購入しなかった人の行動形態や特徴がわかり、購入してもらえるための取り組みに生かせるようになった(図2)。

 例えばこれによって、ホットスポット領域の改善が必要になる以上にクールスポットがかなり多いこともわかってきた。

 つまり、クールスポットに置いてある商品はどちらかというと「目的買い」用が多く、「衝動買い」が起こりにくかったことがわかってきた。「目的買い」の人は立ち寄るが、それ以外の人は特に用がない限り立ち寄らないからだ。