米アップルは反トラスト法(独占禁止法)違反の疑いで米エピックゲームズに訴えられている問題で、ティム・クック最高経営責任者(CEO)による証言を準備している。CEO就任から10年を迎えようとしているクック氏は、これまでにもアップルの命運を左右する重大局面に直面してきた。米議会でも2度ほど証言したことがあるものの、法廷の審理で証言した経験はない。アップルに対する判事の見解はクック氏の証言によって左右される可能性がある。関係者によると、クック氏は審理への準備を進めている。アップルの弁護団が複数の元検察官を選出し、審理を模した練習も重ねているという。今回の裁判はアップルのアプリ配信サイト「アップストア」を巡る支配力を突き崩しかねず、クック氏はアップストアの独占性を否定するアップルの主張を後押しすることを目指すとみられている。