米通信大手AT&Tが巨大メディア企業だった時代は、今となってはいい思い出だ。ただし、投資家にとってはそうではない。AT&Tがメディア大手ディスカバリーと17日朝に発表した案は、高くついた巨大メディア界への進出を巻き戻すプロセスの始まりだ。発表された条件によると、AT&T傘下のメディア部門ワーナーメディアはディスカバリーと統合し、2023年までに独立した新会社を設立する。これにより、年間売上高約520億ドル(約5兆6780億円)の巨大メディア企業が誕生する見通しだ。また、AT&Tは事業を合理化し、負債を減らすことができる。統合手続きは2022年半ばに完了する予定で、それによって同社の純負債は430億ドル減少する見通しだ。