スーパーアプリ400億ドル対決、東南アジアが熱いPhoto:INA Photo Agency/gettyimages

――投資家向けコラム「ハード・オン・ザ・ストリート」

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 インドネシアの配車大手ゴジェックとEコマース業者トコペディアの合併によって、東南アジアの「スーパーアプリ」を巡る激闘の火ぶたが切られる。ゴジラ対キングコングとまでは行かないものの、投資家の視線をくぎ付けにしそうだ。デジタル金融サービスが急速に拡大し、十分なサービスを受けていない東南アジアの消費者にも恩恵が及ぶ可能性が高い。

 インドネシアの両社は17日、配車サービス、Eコマース、金融サービスを手掛ける企業を創出するために合併すると発表した。合併後はGoTo(ゴートゥー)グループとなり、ニューヨークとジャカルタでの重複上場を目指す。時価総額目標は350億~400億ドルだ。シンガポールを拠点とする競合のグラブは先月、特別買収目的会社(SPAC)との合併を通じた上場計画を発表。評価額は約400億ドル規模とされている。