住宅街戸建て住宅の資産価値は確かに、立地に大きく左右されるが、それだけではない(写真はイメージです) Photo:PIXTA

戸建て住宅の資産価値を決める上で大きな要素を占めるのは、立地、土地の形状だといわれるが、それだけではもちろんない。20年で価値がゼロになるとはいえ、建物の地震や火災への強さを示す基準もあるし、ある設備の有無も大きく関係する。(スタイルアクト(株)代表取締役/不動産コンサルタント 沖 有人)

新築分譲戸建ての価格を、建物と土地に分ける

 首都圏の新築分譲戸建ての平均価格は3750万円。この価格は、建物価格と土地価格に分解できる。おおよそ建物価格は1000万円と思って間違いない。新築分譲戸建ては、最も顧客ニーズの強い面積に集中している。それは約100平方メートルで、その面積の建物価格はこんなものだ。

 また広告情報には出ないが、契約する際には、建物価格にだけ消費税がかかるので、建物価格と土地価格が判明する。建物価格が分かると残りが土地価格なので、これは立地によって変わってくることになる。

 首都圏では都心に近いほど土地価格が高いので、平均価格は、都区部が5200万円、都下と神奈川県が3900万円、埼玉県が3200万円、千葉県が3000万円ほどになる。駅に近い方が高く、バス便は安くなる。これは、想像がつきやすい話だろう。