「もし制約がなければ何をしたいか?」
と自分に問いかけてみる

 そういった「投資の目的」と「目的達成のためのステップ」を1つひとつ整理してみて、不動産投資を成功させる“マイ・ストーリー”を描いてみてください。

 具体的なイメージを固めておけば、目先の損得ばかりを気にすることなく、行きあたりばったりの不動産投資を避けられるでしょう。

 漠然とした考えのまま不動産投資をはじめると、甘い話の詐欺に遭ったり、インチキ業者のカモにされたり、空室だらけの中途半端な賃貸経営で赤字続きになったりしがちです。

 不動産・株式を問わず、投資に興味のある人に私は、「経済的な問題や家族の存在などの制限がなければ、どんな生き方がしたいですか? 一番やりたいことはなんですか?」と尋ねることがよくあります。

「できない理由」をいったんとり払うと、ほとんどの人がこの問いに対して、なんらかの答えを出せます。

 そして、やりたいことが明確になると、その目的を果たすための手段を考えられるようになる。その手段の1つが、不動産投資なのです。

 このように、「目的」と「手段」をはき違えないことが、不動産投資に限らず、投資の大前提となります。

八木エミリー(やぎ・えみりー)
1989年愛知県西尾市生まれ。2013年大学卒業後、野村證券入社。配属された東海地方で新人にして営業成績トップとなり、社内最年少でセミナー講師に抜擢される。出身地の経済が疲弊し、愛着ある海辺のホテルが過疎化の影響を受けて売却されることを知り、将来的に自分の手で地域活性化をするという大きな目標を掲げ、その資金獲得のため不動産投資をはじめる。40歳までに資産100億円を築き、財団を設立して地元を活性化するのが目標。当初は不動産投資本を100冊以上読破するなど勉強しつつ、不動産会社を50社ほど回って物件を探したものの、まったく相手にされないという試練の日々を送る。不動産投資の勉強会で知り合ったセミナー講師に持ちかけられた投資話に騙され、100万円を失ったことをきっかけに「現物を見られないものには投資しない」ことを学ぶ。2015年、26歳で1棟目となる中古1棟アパートを購入。その後も1棟買いを続け、入社4年目に退社。現在は7棟68室(総資産7億5000万円)のオーナーとして、年間家賃収入7000万円、年間2000万円のキャッシュフロー(手元に残るお金)を得ている。日本証券業協会一種外務員資格、2級ファイナンシャル・プランニング技能士。2021年夏に有料メルマガ「お金ビギナーのためのマネ活部」をスタート予定。お問い合わせ等は、こちらのアドレスまで(info-emily@diamond.co.jp)。