中国がバッテリー金属の新星として期待されているマンガンの供給を牛耳ろうとしている。マンガンは用途の広い金属で、電気自動車(EV)大手を含め、多岐にわたる企業が警戒を強めている。  マンガン製品には鋼材の強度を引き上げる添加物やバッテリー級の化合物などがあり、中国は世界の生産量の9割以上を占める。昨年10月以降、世界の生産能力の大半を握る中国のマンガン精製業者20社以上が国家主導の取り組みに参加し、「マンガンイノベーション連合」を結成した。同連合の計画書に記された目標や動きについて、業界関係者からは事実上の生産カルテルだとの指摘が出ている。