インドのアウトソーシング・サービス大手は現在、2方面の課題に直面している。1つ目は、同国の新型コロナウイルス感染症の危機が世界最悪の状況となる中で、何百万人もの従業員の健康を守ること。もう1つは、顧客リストにある西側諸国の大企業のために、業務の継続を保証することだ。インフォシスやウィプロ、タタ・コンサルタンシー・サービシズ(TCS)のようなインド企業は、バンク・オブ・アメリカ、シティグループ傘下のシティバンク、バンガード・グループなど世界の顧客企業のために、コールセンターの運営から、コンピューターコードの作成に至るまで、多様な事務作業を代行している。これらインド企業や、同国で大量のスタッフを抱える西側諸国のハイテク企業は、従業員の病欠への対応、重症化した従業員向け酸素確保、他の従業員へのワクチン接種などに取り組んでいる。しかし現在、酸素やワクチンの供給は限られている。
感染爆発のインド、世界のバックオフィスも試練
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