「コーヒーが好き」と一口に言っても、コーヒーを飲むのが好きなのか、コーヒーを淹いれるのが好きなのか、それともコーヒーを飲める空間が好きなのか、コーヒーの豆自体に興味があるのか、で意味合いがかなり違ってきます。

 このように、「コーヒーが好き」を深掘りしていくと、さらにあなたの本質に近い部分が見えてきます。

 もし「淹れる」のが好きな場合は、自分のために淹れるのが好きなのか、誰か他の人に淹れてあげるのが好きなのか、によっても違ってきます。

 自分のためにコーヒーを淹れる時間が格別で、一人でリラックスできるひとときを大切にしたいというタイプの人もいるでしょうし、誰か大切な人に淹れてあげて、コーヒーのおいしさを共有するのが幸せというタイプの人もいるでしょう。

 もちろん「コーヒーが好き」だけですべてが見えてくるわけではないですが、あなたが「○○が好き」である理由の、「なぜ?」「どのように?」「どんなときに?」が明らかになると、「好き」の根本にあるあなたの「資質」が見えてきます。

 そして、そこで見えてきた資質こそが、「やりたいこと/やりつづけたいこと」の本質になるべきものなのです。

 こうして見えてきた本質は、今後のキャリアや人生プランを考える上でも、何を次に選ぶかを決めるときの重要な判断基準になります。できるだけあなたの資質に合う選択肢を選んでいくほど、ストレスなく成長でき、結果や幸せにつながる活躍ができます。

自分で気づいていない「自信」が見えてくる

 このようにあなたの経験してきたことを「見える化」していくと、想像以上に自分のいろんな側面が見えてくると思います。なかでも、普段気づけていない自分の自信がある「得意」を発見できるのが、この4分割ノートの一番大きな利点です。

 この4分割にしたマップでは、好き/嫌いにかかわらず、得意であれば「自信を持っていい領域」と言えます。また、得意/苦手にかかわらず、好きであれば「楽しめる領域」と考えられます。

 そして、この自信を持っていい領域で活躍しているにもかかわらず、自分に自信を持てていない人があまりにも多いのです。

 この原因は、「他者と比較できないから自信を持てない」という側面に加え、「自分にとっては、まるで息を吸って吐くのと同じようにできて当たり前のことなので、それがすごいことだということに気づかない」という側面もあります。