東京五輪、どう対処しても失うもの多い日本Photo:Pool/gettyimages

【東京】東京オリンピックに参加する外国代表チームの最初の一団が来日した。これにより、菅義偉首相の抱える悩みはまた大きくなる。新型コロナウイルス感染の壊滅的な波を新たに引き起こすリスクを冒すなら、五輪を中止した方がいいとの圧力がさらに強まるからだ。

 オーストラリアの女子ソフトボールチームは6月1日に来日。7月23日の五輪開幕に向けて数週間の合宿を開始する。選手たちは群馬県太田市でホテルの3フロアに隔離にされ、練習時だけ外出する。地元住民らとの交流は、テレビ電話を通じて行われるだけだ。

 菅首相は既に、五輪の開催スケジュールに固執する国際オリンピック委員会(IOC)幹部や五輪開催の見直しを求める多くの医療・政治・産業分野のリーダーたちの間で板挟みになっており、選手団の来日はさらに重圧を強めることになる。