ダウンタウンのオフィスは近隣の衣料品店と同様に空室になっているが、不動産投資家の選好度はオフィスのほうがかなり高い。オフィスが直面している問題の方が新しく、あまり把握されていないことがその一因かもしれない。パンデミックの間にオフィスワーカーが通勤しなくなったため、ロンドンやニューヨークといった大都市の中心部はゴーストタウン化している。地元の不動産賃貸業シャフツベリーによると、ロンドンで最も賑やかな地区の一つであるウエストエンドでは現在、人出は通常の40%になっている。6月21日に英国政府によるロックダウン(都市封鎖)規制が予定通り完全に解除されれば、活動が活発化することが期待されている。オフィスセキュリティー会社カッスル・システムズのオフィス回帰に関するデータによると、5月19日時点でニューヨークのオフィス占有率はコロナ禍前の16.8%にとどまっている。フェイスブックやJPモルガン・チェースは最近、7月から社員をオフィスに戻す方針を発表した。
欧米都心の不動産投資、オフィス回帰が肝に
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