米国の企業は新たな働き手の確保に悪戦苦闘しているだけでなく、従業員のつなぎ留めにも苦労しているようだ。米労働省が8日発表した統計によると、4月末時点の求人件数は930万件(季節調整済み)と、前月の830万人から増加した。これにより、求人率(求人数を、埋まった採用枠と未充足求人数の合計で割った比率)は過去最高の6%に達した。今回の統計は、新型コロナウイルス危機が収束する中、企業が人材確保に苦戦してきた様子を浮き彫りにしている。同時に、採用件数が約610万件に上ったことも示された。昨年4月に経済活動が停止し、その後4カ月で多くの人が元の職場に戻ったが、その期間がなければ今回の採用件数は記録を更新していたところだ。