PayPayが運営する同名のQRコード決済サービス「PayPay(ペイペイ)」においては少し前まで、利用者の死亡時にはチャージ残高がゼロとなり、遺族は相続を諦めるしかなかった。

 PayPayでは今年6月から上限金額が100万円に変更されるものの、これまでは最大500万円までチャージすることが可能だった。そのため、これまでに数百万円ものデジタル遺産を相続できずに泣き寝入りしてしまった遺族がいたかもしれないのだ。

今年頭に改定された
PayPay残高利用規約の変更点

 しかし、今年1月15日、PayPayの利用規約が改定され、残存するPayPayマネー、マネーライトの相続や承継が可能になったということが明文化された。

 前述の通り、これまでPayPayでは、利用者が死亡した場合は残高が失効するという措置をとっていたが、改定後の残高利用規約には、以下のように記載されている。

“利用者に相続が発生し、利用者のPayPay残高アカウントにPayPayマネーまたはPayPayマネーライトの残高が残っていた場合、当社は当社所定の方法に基づき、法令に定める例外事由等を考慮の上、当該利用者の保有するそれらの残高を正当に相続又は承継すると当社が確認した者に対し、振込手数料を控除した額を振り込みます”
出典:PayPay利用規約 | PayPay株式会社

 これによって、万が一PayPayの利用者が資産をアカウントに残したまま不慮の死を遂げた場合でも、故人の相続人であれば払い戻し請求をすることが可能になった。

デジタル遺産の
相続トラブルを回避するためには

 オンライン決済サービスの普及に際して、万が一のときのために備えが必要なのは、サービス運営会社だけではない。サービスを利用する側が「デジタル資産」という見えない資産の存在を可視化しておくこと、そして家族側もそれぞれのデジタル資産について認識しておくことが重要である。