妻の浮気が原因で離婚。突如、5歳の息子との父子家庭になった。手元に残された全財産は90万円。定時退社で保育園へ息子を迎えに行く毎日で、残業代ゼロ。年収400万円で、カツカツの生活だった。ギリギリの節約生活で、4年で1000万円を貯め、本格的に株式投資を開始。紆余曲折を経ながらも某企業の大株主になり、資産2億円以上を築いた。離婚して父子家庭になり、全財産90万円から資産2億円以上を築いた父親が、投資術を初公開。いま息子へお金と投資の話を教える『どん底サラリーマンが株式投資で2億円』

投資Photo: Adobe Stock

ほったらかしでも
運用成績が好転する

結果的に運用成績が良くなることも、「ほっとけ投資」の利点だ。

運用会社のフィデリティが、2003年から10年間の顧客のパフォーマンスを調べてみたところ、いちばん成績が良かったのは「亡くなっていた人」、その次に成績が良かったのは、「運用をしていること自体を忘れていた人」だったという。

まさに「ほっとけ投資」なのだ。

株式運用で何より大切なのは、マーケットから退場せずに投資を続けること。

そうすれば長い目で見た相場上昇の恩恵が得られる。

ところが、保有する銘柄の株価の動きに目を奪われて惑わされてしまうと、短期的で無用な売り買いをくり返してしまう。

それで成績がプラスになればいいのだが、多くはマイナスになる。

そのうち手痛い損を負ってしまい、「もう株なんてコリゴリだ」と株式市場を自ら去るという事態を招きかない。

実際、日本で株式投資を始めた個人投資家の多くは負けて退場しているそうだ。

「ほっとけ投資」は、運用していることを忘れているわけではない。

保有銘柄を意識しつつ超長期で持ち続けるから、それだけ良い成績が得られる可能性が高まるのだ。