妻の浮気が原因で離婚。突如、5歳の息子との父子家庭になった。手元に残された全財産は90万円。定時退社で保育園へ息子を迎えに行く毎日で、残業代ゼロ。年収400万円で、カツカツの生活だった。
ギリギリの節約生活で、4年で1000万円を貯め、本格的に株式投資を開始。紆余曲折を経ながらも某企業の大株主になり、資産2億円以上を築いた。いまや成長し、就職した息子とふたりで焼鳥屋に行ったとき、これまでの半生を振り返り、「投資家」と「労働者」の話をした。
「サラリーだけで生きられる時代は終わった」
「億の資産をつくるにはお金に働いてもらうことだ」
「リスクをとらないと得られるものはないぞ」
離婚して父子家庭になり、全財産90万円から資産2億円以上を築いた父親が、その投資術を初公開。いま息子へお金と投資の話を教える『どん底サラリーマンが株式投資で2億円』。
就活中の息子にした
「資本家」と「労働者」の話
わたくしDokGen(ドクゲン)は、現在54歳。
長年発信している投資ブログのハンドルネームが「DokGen」で、「独り言」をつぶやくという意味で名づけた。
定年を目前に控えて、早期退職(早期リタイア)を真剣に考えている、某食品メーカーに勤めるごく普通のサラリーマンだ。
なぜ早期リタイアを考えているかといえば、これ以上働かなくても、妻と子ども2人の4人家族で、この先を生活していける経済力を株式投資によって築いたからだ。
30代で本格的に始めた株式投資が実り、幸いにも資産2億円以上を築いた。
そのプロセスは、決してラクではなかった。
どん底に二度も叩き落とされ、そこから這い上がって、いまがある。
3年前のこと。
就職活動中だった大学生の息子を焼鳥屋に誘い、ビールを飲みながら2人でじっくりと話をしたことがあった。
その息子は、前妻との間にできた長男。
実は前妻の浮気が原因で離婚し、いまの妻とは再婚なのだ(独立した息子を含めて、子どもは全部で3人いる)。
現在の妻と結婚するまで、シングルファーザーとして息子を育てていた期間がけっこう長くあった。
その間に寂しい思いをさせてしまったこともあり、息子は高校生まで相当グレていた。家庭内暴力で、息子に肋骨をへし折られたこともある。
思春期には、いろいろと大変なことがあったものの、そんな息子も自力で立ち直り、なんとか大学へ進んで1人暮らしを始めた。
卒業が近づいた頃になって就職に関する相談を受けるようになり、ようやく互いに向き合って、ちゃんと話ができる関係になったのだ。
いろいろあった息子とサシで焼き鳥をつまみ、ビールを飲みながら、人生についての話ができるようになったこのとき、息子にぜひ伝えておきたいことがあった。
それは、人生100年時代とも言われる長い人生を幸せに生き抜くには、株式投資が欠かせないということ。
とはいえ、いきなり株式投資についての細かい話をしても、息子は戸惑うだろう。
そこで手始めに、「資本家」と「労働者」についての話をした。