かつて中国共産党の学者で、現在は政権批判を繰り広げている中国の「元インサイダー」が、米国に対し、中国政府との関係構築という「甘い」希望を捨てるよう促している。一方で、中国の指導部は見かけよりもろいとの見方も示した。米国が40年にわたり取り組んできた中国との関係構築は、習近平国家主席の下で、本質的に米国と敵対的な中国の指導部の安定に寄与したにすぎない---中国共産党中央党校で教授を務めていた蔡霞氏は、党の創建100周年に当たる7月1日に発表予定の論文でこう指摘している。中国はもはや関係構築を有益とはみなしていないというのだ。蔡氏の論文は、米スタンフォード大学の保守系シンクタンクであるフーバー研究所から発表される予定。「中国共産党の攻撃から米国を守るには、『エンゲージメント』という甘い考えは捨て、堅固な防衛策を講じつつ、党に攻撃的な圧力をかけるべきだ。共産党は米国人が思っているよりもはるかにもろい」と同氏は主張する。
中国共産党の元学者、米中関係構築は「甘い考え」
有料会員限定
あなたにおすすめ