パナマ運河に気候変動の脅威が忍び寄っている。深刻な干ばつの際には船が座礁防止のために積み荷を減らすことがあり、巨大な嵐が起きると運河内のダムや閘門(こうもん)があふれそうになると、運河の管理当局者は話す。今年3月、スエズ運河は巨大コンテナ船の座礁で1週間近く通行不能になり、世界の海上輸送に大きな障害を生じた。世界の貿易量の4%が通過するパナマ運河はこうした大規模な混乱を経験したことはないが、海上輸送に深刻な影響を及ぼしかねないもっと深刻な長期的課題に直面している。最大の問題は約80キロに及ぶ運河の稼働に必要な降雨量が減っていることだ。パナマの政府機関であるパナマ運河庁の推計で1950年以降、特に雨が少なかった年を見てみると、直近7年では4年もあった。
パナマ運河、気候変動の脅威に挑む
当局は20億ドル規模の計画で干ばつや巨大嵐など異常気象に対応へ
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