コロナ禍からの企業業績の回復は、勝ち組と負け組の格差が拡大して「K字型」に引き裂かれていくという二極化の議論が強まっている。そこで、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回は日本郵政、SGホールディングス、ヤマトホールディングスの物流業界3社について解説する。(ダイヤモンド編集部 笠原里穂)
物流業界3社は
全て四半期増収
企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比で増収率を算出した。今回の対象は以下の物流業界3社。対象期間は21年1~3月期の直近四半期としている。
各社の増収率は以下の通りだった。
・日本郵政
増収率:4.3%(四半期の経常収益3兆199億円)
・SGホールディングス(佐川急便)
増収率:18.8%(四半期の営業収益3301億円)
・ヤマトホールディングス
増収率:7.5%(四半期の営業収益4002億円)
全て四半期増収となった物流3社。増収の主因はコロナ禍の“あの効果”ではないかと想像が付くが、佐川急便を傘下に持つSGホールディングスが唯一、2割弱の増収になった理由とは何だったのか。次ページから、詳細な数字とともに解説する。