大分県で生まれ育ち、小・中・高と地元の公立校、塾通いも海外留学経験もないまま、ハーバード大学に現役合格した『私がハーバードで学んだ世界最高の「考える力」』の著者・廣津留すみれさん。ハーバードを首席で卒業後、ニューヨークのジュリアード音楽院に進学、こちらも首席で卒業。現在はテレビ朝日系『羽鳥慎一 モーニングショー』のコメンテーターとしても活躍しています。すみれさんが学び、実践してきた「考える力」を、いかに個人や組織で実践するか? 事例やエピソードとともに、わかりやすく紹介します。
ちょっとした空き時間の“こんまり”で
部屋や机を片づけて心も浄化してしまおう
部屋を“こんまり”してスペースが生まれると、精神的にもゆとりが生じます。
“こんまり”とは、片づけコンサルタントとして有名な近藤麻理恵さんのことです。
アメリカでも、彼女のベストセラー本と動画配信サービス「Netflix(ネットフリックス)」の番組で人気に火がつき、“konmari”が「片づける」という意味で使われるようになったほどです。
彼女のネットフリックスの番組『KonMari~人生がときめく片づけの魔法~』は、エイミー・ポーラーやエレン・デジェネレスら超ビッグネームが司会を務める有名番組と肩を並べ、第71回エミー賞の2部門にノミネートされました。
この番組はいわゆるリアリティショーの一種で、こんまりさんがゲイカップルや大家族、夫を亡くしたばかりの寡婦といったさまざまな背景を持つお宅を訪ねて、キレイさっぱり“こんまり”します。
すると、そのお宅の住人たちが、涙を流して感謝するというのが定番となっています。
この涙は「散らかった部屋をキレイにしてくれてありがとう!」という感謝で流すだけではないと思います。
部屋が整理されていない状態は、知らないうちにその部屋の住人に心理的なストレスとなって蓄積しています。
思い出の品をどうすればいいのかわからない、というストレスも積み重なります。
そんなストレスが、“こんまり”することでなくなり、心が浄化されるような効果があるのでしょう。
すると、自分自身に目を向ける心のゆとりも生まれます。
それが夫婦関係や親子関係の改善などにつながることで、ゲストたちは感涙にむせぶのではないでしょうか。
同様に部屋や机を“こんまり”すると、物理的に必要な情報にアクセスしやすくなる以外にも、頭の中が浄化されて考えることに集中できるようになります。
まとめて大掃除するのは大変なので、私は5分間メソッドを駆使して、日頃のちょっとした空き時間に少しずつ整理整頓しておくようにしています。