大分県で生まれ育ち、小・中・高と地元の公立校、塾通いも海外留学経験もないまま、ハーバード大学に現役合格した『私がハーバードで学んだ世界最高の「考える力」』の著者・廣津留すみれさん。ハーバードを首席で卒業後、ニューヨークのジュリアード音楽院に進学、こちらも首席で卒業。現在はテレビ朝日系『羽鳥慎一 モーニングショー』のコメンテーターとしても活躍しています。すみれさんが学び、実践してきた「考える力」を、いかに個人や組織で実践するか? 事例やエピソードとともに、わかりやすく紹介します。

オープンマインドPhoto: Adobe Stock

つねに心を開いて否定せず
他人の意見を受け入れてみよう

ハーバード入学で渡米してからというもの、あまりに多くの文化や考え方に触れたことで、「これが絶対的に正しい」といえる正解というものはないことに気づかされました。

日本の学校のテストでは、当たり前のように「正解」がありますが、世の中は何が正解かわからないことだらけ。私は、そのことに気づかされたのです。

それにより、他人に心を開いて、その人たちの意見を受け入れようという意識が高まりました。

「つねにオープンマインドでいる」ことを人生のモットーにするようになったのです。

世間にはつねに自分が正しいかのように、条件反射的に相手の意見を否定するのがクセになっているような人もいます。

本人は無意識で悪気がないのかもしれませんが、話し始めに「いや」「でも」と否定的な言葉から入るのがクセになっている人が、実は多いです。

もしかしたら、自分が“思い込み”や“決めつけ”をしている事実に気づいていない可能性もあります。

それを避けるためには、いつもオープンマインドで視野を広げ、持論に固執しないように意識しておくことが大事です。

すると、息を深く吐き切ると新鮮な空気が入ってくるように、自分にはない新しい考え方が自然と入ってくるようになります。

多様な意見と柔軟性が身につくようになると、自分とは違う考えや意見を受け入れる懐の深さが生まれ、新たな発見にもつながります。