期待利回りが下がっても
投資家が買いたいと思う物件とは?
少し聞き慣れない言い回しかもしれないが、期待投資利回りを「圧縮して考える」、というのは購入者の期待利回りが下がるということだ。下がると何がよいのか? つまり、評価額を算出するときの割り戻すパーセンテージが下がることで、評価額が上がるのだ!
実質収益1000万円で期待投資利回り5%では割り戻して評価額は2億円(1000万円÷5%)
実質収益1000万円で期待投資利回りが圧縮され4%では評価額は2億5000万円(1000万円÷4%)
投資家が期待利回りが下がっても買いたいと思う物件は、どういう物件だろう?
ずばり、耐震性も耐用年数も十分にあり、家賃下落に悩まされなさそうで、賃貸付けしやすいデザイン性や住宅設備品質の優れた物件だ。
そして、地域の中でも好立地や大通りに面している物件となる。そのような得難い物件は資産家やプロの不動産業者が超長期保有目的で常に探している。
期待投資利回りを圧縮して考えてもらえるのは、こういった購買意欲を持った投資家が複数人いる魅力的な物件の場合だ。
ぜひとも、皆さんには、このCap Rateでも平均値を超えてアルファを生み出す物件を創り込んでほしい。
建築家・不動産投資家
KUROFUNE Design Holdings Inc. 代表取締役CEO
ハーバード大学デザイン大学院で不動産投資と建築デザインを学び、投資理論とデザインの力を融合させたユニークな不動産投資を行う。
鹿島建設入社4年目に不動産投資を開始。数々の不動産投資セミナーに足を運び、不動産関連書籍を数十冊読破。そんな中で出会ったメガ大家集団をメンターに持ち、指導を仰ぎながら不動産投資をスタートする。最初に行った東京・神楽坂での新築マンション開発では超狭小地に苦労し、辛酸を舐めつつも独自の不動産投資スタイルを確立する。現在5棟の超優良物件を保有。保有物件の中では投資額が4年間のうちに26倍になったものもある。
1982年高知県生まれ。早稲田大学理工学部建築学科、同大学院卒業後に鹿島建設入社。
大学院卒業時にリゾートホテル開発プロジェクトにより早稲田大学小野梓芸術賞を受賞。
同社では国内外で建築設計や大規模な都市開発業務に従事。鹿島建設社長賞、グッドデザイン賞、SDレビュー賞などを受賞。2016年、ハーバード大学デザイン大学院(GSD)へフルブライト留学。2018年、GSD不動産デザイン学科を卒業、外資系不動産ファンドでの投資業務を経験した後、KUROFUNE Design Holdings Inc.(デザイン事務所兼不動産ファンド会社)を創業し独立。現在はハーバード学生寮生活で得た原体験をもとに、住まいと学びを融合させた国際学生寮「U Share」を開発運営する。また、慶應義塾大学SFC特任講師、早稲田大学特任講師として「不動産デザイン」について教えている。初の著書に『ハーバード式不動産投資術 資産26倍を可能にする世界最高峰のノウハウ』(ダイヤモンド社)がある。