餃子の王将Photo:Diamond

コロナ禍から企業が復活するのは一体、いつになるのだろうか。上場100社超、30業界を上回る月次業績データをつぶさに見ると、企業の再起力において明暗がはっきりと分かれている。前年同期と比べた月次業績データの推移を基に、「嵐」から「快晴」まで6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする連載「コロナで明暗!【月次版】業界天気図」。今回は、4~6月度のラーメン・カレー・定食編だ。

大戸屋と餃子の王将
同じ前年実績超えでも「大格差」

 ラーメン・カレー・定食の主要5社が発表した4~6月度の月次業績データは、以下の結果となった。

◯いきなり!ステーキ(ペッパーフードサービス)の既存店売上高
 4月度:前年同月比144.7%(44.7%増)
 5月度:同157.4%(57.4%増)
 6月度:同80.5%(19.5%減)

◯餃子の王将(王将フードサービス)の既存店売上高
 4月度:前年同月比121.2%(21.2%増)
 5月度:同103.7%(3.7%増)
 6月度:同102.4%(2.4%増)

◯大戸屋(大戸屋ホールディングス〈HD〉)の既存店売上高
 4月度:前年同月比157.0%(57.0%増)
 5月度:同123.4%(23.4%増)
 6月度:同104.3%(4.3%増)

◯日高屋(ハイデイ日高)の既存店売上高
 4月度:前年同月比118.3%(18.3%増)
 5月度:同99.3%(0.7%減)
 6月度:同78.9%(21.1%減)

◯CoCo壱番屋(壱番屋)の既存店売上高
 4月度:前年同月比118.7%(18.7%増)
 5月度:同110.0%(10.0%増)
 6月度:同95.8%(4.2%減)

 6月度の実績を見ると、餃子の王将と大戸屋が共に前年実績を超えている。しかし、2社の間には大きな格差がある。実は、餃子の王将と大戸屋では実績増における「価値の重み」が違うのだ。さらに、残りの3社(いきなり!ステーキ、日高屋、CoCo壱番屋)が数値の見かけ以上に厳しい局面に立たされていることも分かった。5社を取り巻く、数字のカラクリをご紹介しよう。