株式取引アプリを手掛ける米ロビンフッド・マーケッツは、プロ以外の投資家を市場に引き込むため何年も費やしてきた。同社は今週、そうしたトレーダーらの好意を獲得できるかどうかという試練に公開の場で挑むことになる。ロビンフッドは28日夜に新規株式公開(IPO)の公開価格を決定し、29日に上場する予定。同社のIPOは今年最も注目を集めている案件の一つだ。異例なのは、売却する株式の最大35%に相当する1830万株を、残高がある同社の口座を持つ2250万人の顧客に販売するとみられていることだ。こうした動きは、投資をすべての人に開かれたものにするというロビンフッドの方針に沿ったものだ。同社が24日にライブ配信した個人投資家向けロードショーでも、この理念を強調していた。ただ、このイベントが通常を上回るアクセスを集めたにもかかわらず、今も多くの個人投資家から聞こえてくるのは「いらないよ」という声だ。