「株式投資に興味があるけど、何から始めればいいの?」ーー。そんな株式投資ビギナーにおすすめしたいのが『5万円からでも始められる! 黒字転換2倍株で勝つ投資術』(馬渕磨理子著、ダイヤモンド社、6月16日発売)です。全国各地のセミナーで5年間にわたって個人投資家の方々にお伝えしてきた、的中率70%超の堅実な投資法を紹介。「黒字転換2倍株投資術」とは、四半期決算データで営業利益・経常利益が「赤字」から「黒字」に転換するタイミングの銘柄をいち早く見つけて買い、2倍になったら売るというシンプルな方法。「リスクを取りたくない、損切りの回数を減らしたい、でも利益は欲しい!」という堅実派の人にも始めやすい、マイルドな投資法です。本連載は、同書の中からエッセンスを抜き出してお届けします。これから株式投資を始めたい人、もっと勝率を高める方法を探している人、必読です。

当期純利益ではなく、営業利益・経常利益の黒字転換が重要Photo: Adobe Stock

営業利益は「本業で稼ぐ力」を表す

 本来は、当期純利益が黒字転換することがいちばん望ましいですが、株式市場では企業の業績動向を見る上で営業利益と経常利益を重視して判断します。

 特に、営業利益は重要です。

 なぜなら、営業利益は売上高から原材料費や人件費などの販売費及び一般管理費を差し引いたもので、本業の儲けを表す=「本業で稼ぐ力」だと考えられているからです。

 一方、経常利益は営業利益から本業以外の収益(+)と費用(-)を反映させたものです。これらの損益を「営業外収益」「営業外費用」と呼びます。

 そうすると、営業利益が赤字(営業損失)になったとしても、経常利益が黒字のケースもあります。「本業はダメだったけど、本業以外で何とかして利益を出した」という状態です。

 投資家は、営業利益では「本業利益」を確認し、経常利益では「会社全体の利益」を確認しますので、経常利益も重要な判断材料になります。