コロナ禍から企業が復活するのは一体、いつになるのだろうか。上場100社超、30業界を上回る月次業績データをつぶさに見ると、企業の再起力において明暗がはっきりと分かれている。前年同期と比べた月次業績データの推移を基に、「嵐」から「快晴」まで6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする連載「コロナで明暗!【月次版】業界天気図」。今回は、4~6月度の総合スーパー編だ。
イオン、ドンキ、ヨーカ堂…
同じ前年割れでも「ユニーが勝ち組」のワケ
総合スーパーの主要5社が発表した4~6月度の月次業績データは、以下の結果となった。
◯イオンリテール(イオン)の既存店売上高
4月度:前年同月比114.6%(14.6%増)
5月度:同101.8%(1.8%増)
6月度:同94.2%(5.8%減)
◯イトーヨーカ堂(セブン&アイホールディングス〈HD〉)の既存店売上高
4月度:前年同月比134.9%(34.9%増)
5月度:同110.3%(10.3%増)
6月度:同92.8%(7.2%減)
◯ドン・キホーテ(パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス〈HD〉)の既存店売上高
4月度:前年同月比94.6%(5.4%減)
5月度:同93.4%(6.6%減)
6月度:同94.8%(5.2%減)
◯ユニー(パン・パシフィック・インターナショナルHD)の既存店売上高
4月度:前年同月比105.3%(5.3%増)
5月度:同98.0%(2.0%減)
6月度:同94.8%(5.2%減)
◯イズミの既存店売上高
4月度:前年同月比140.4%(40.4%増)
5月度:同113.2%(13.2%増)
6月度:同89.7%(10.3%減)
21年6月の月次業績データにおいて、今回取り上げる5社全てが前年実績を割っている。
しかし、5社の中には格差がある。実は、ユニーと残りの4社(イオン、イトーヨーカ堂、ドン・キホーテ、イズミ)では業績減における「重み」が違うのだ。5社を取り巻く、数字のカラクリをご紹介しよう。