ONODA(C) bathysphere

海外旅行ガイドブックの決定版『地球の歩き方』から、今回紹介する記事は「今年のカンヌに出品された日本に関する映画『ONODA 一万夜を越えて』」についてです。第74回カンヌ国際映画祭が2021年7月6日~17日にカンヌで開催されました。昨年はコロナ禍によって通常通りの開催ができず、2021年はスケジュールを例年の5月から7月に変更。2年ぶりにカンヌの町で開かれました。今年もいくつか日本関連の映画が出品されていますが、そのなかで「ある視点」部門に出されたのが『ONODA 一万夜を越えて』です。終戦を知らされずフィリピン・ルバング島のジャングルに残り続け、戦後約30年目にして日本へ生還した小野田寛郎旧陸軍少尉を描いた人間ドラマ。日本では2021年秋に公開されます。映画祭の様子、および同作を撮ったアルチュール・アラリ監督にお話を聞きました。(地球の歩き方 パリ特派員 守隨亨延)

フランス人監督が描く
日本兵の物語に拍手鳴り止まず

『ONODA 一万夜を越えて』は第74回カンヌ国際映画祭の「ある視点」部門オープニング作品として、7月7日に現地で公式上映されました。当日はアラリ監督のほかに、同作に出演する森岡龍さんが日本から参加。主演の遠藤雄弥さんと津田寛治さんは、新型コロナウイルスの感染症対策のためスケジュール調整ができず、カンヌ入りが叶いませんでしたが、公式上映では森岡さんが遠藤さんのお面をつけて登場しました。