霞が関で進めようとしている「FAX廃止」に官僚たちが抵抗しているという。それなりに反対する理由はあるようだが、筆者は霞が関にこそFAX廃止を強く勧めたい。真面目に仕事をする官僚にとっては、国民の期待に応え、自分自身を守ることにつながるからだ。(経済評論家、楽天証券経済研究所客員研究員 山崎 元)
「FAX廃止」に対して
霞が関の意外な抵抗
河野太郎行政・規制改革相が旗を振る「省庁のFAX廃止」が難航しているという(「読売新聞」7月26日『河野行革相要請の「ファクス廃止」、霞が関が抵抗…「国会対応で必要」など反論400件』)。
後に説明するが、筆者は霞が関にこそFAX廃止を強く勧めたい。だが、メールのセキュリティーを心配する声や国会対応に必要であるといった声が多く寄せられていて、印鑑廃止の際よりも抵抗が多いようだ。河野大臣は新型コロナウイルスのワクチン接種の担当でもあり、FAX廃止にまで手が回りにくい現状かもしれないが、ここは一国民として応援したいところだ。