どんなに優秀なコンサルでも逃れられない「危険な落とし穴」がある。実は、顧客企業がやりがちな「ある振る舞い」が原因で、社運がかかった重大なプロジェクトが失敗に終わるケースが意外と多い。あなたの関わるプロジェクトは大丈夫だろうか。(リポタ株式会社代表取締役、経営コンサルタント 中野豊明)
顧客企業の「ある振る舞い」で
重要なプロジェクトが大失敗!
新型コロナの動向は、我々国民が望まざる方向へと転び続けている。なにせ敵は意思や感情を持たないウィルスなので、終息に向けた道のりは、専ら人間側の対応にかかっている。にもかかわらず、我々が日々、目にするのは、各都道府県のトップと政府の責任のなすりつけ合い、政府内の責任のたらいまわしだ。挙句の果てに、国民が「あなたに決めてほしい」と願う人は、肝心なところではいつも、「専門家の意見を聞いて判断する」と言う。
しかし、私は、これこそ「日本の国民性」で、我々の日々の仕事でも起きており、社運を賭けたプロジェクトを失敗に導く要因と根源は同じものだと考える。本来、プロジェクトの主体であるべき顧客企業側のたったひとつの「ある振舞い」が、大切なプロジェクトを重大なリスクにさらす。