薄毛、白髪、フケ、かゆみ…。髪の悩みは、ときに人生を変えてしまいます。
予約のとれないヘッドスパ専門店プーラを経営し、「ホンマでっか!?TV」など数多くのメディアに出演する辻敦哉氏は、「髪の問題で悲しむ人を少しでも減らしたい」という想いから、これまで5千人の髪や頭皮の状態を改善してきました。本記事では、辻氏に「白髪」の要因について聞きました。
白髪が生える5大要因とは
白髪が生えてくる原因は主に5つあると考えています。
①毛根の栄養不足
②頭皮の血流が悪い
③頭皮の温度が低い
④「腎臓」が弱っている
⑤加齢による白髪
それぞれ順番にご説明していきます。
① 毛根の栄養不足
髪はまず、ケラチンが栄養を吸収し、白髪をつくるところから始まります。白髪をつくったときに、まだ毛根に栄養が残っていると、メラニン細胞に栄養を分け与え、色が入るという仕組みです。
つまり、髪を作った段階で栄養が残っていなければ、白髪になります。そして、白髪に色を入れている途中で栄養が尽きれば、ゼブラ毛になるわけですね。現在、ゼブラ毛という白髪と黒髪が混じっている髪の毛は、栄養状態を改善することで、黒髪に戻せることが分かっています。
② 頭皮の血流が悪い
③ 頭皮の温度が低い
まずわかっていることは、加齢で生えてくる白髪は、まだらで生えてくることです。しかし、どこかに集中して生えてくる白髪は、頭皮の血流と、頭皮の温度に関係があることがわかってきました。さらに、白髪は血流が悪く頭皮温度が低いところに発生するということがわかっています。逆に言えば、「血流が良く頭皮温度が高ければ白髪にはならない」ということです。
「上唇と鼻」がくっつかないと白髪に?
私は、白髪が集中するところには、カラダの不調のヒントが隠されていると考えています。
簡単なチェック方法として、上唇と鼻の下をくっつけるように「うーっ」と唇を突き出してみてください。もし、くっつけることができなければ、表情筋がかたまっている状態と言えます。そうすると、頭皮もかたまり、血流が滞り白髪が生えやすくなります。
特に今はマスクをしている時間が長く、表情を使わなくなっているため、それに連動して、頭皮がかたくなりやすい人が急増しています。
また、次のような場合もあります。
・「生え際や顔まわりの白髪」=顔がむくみやすい人
顔がむくみやすい人は、顔の重量が重くなり、生え際に重力の負担がかかり、血流を悪くします。
・「耳まわりの白髪」=ストレスが多い人
ストレスやプレッシャーに苛まれると、無意識で奥歯をかみ続け、側頭筋に負担がかかります。すると、血流が滞り白髪になります。
・「分け目に白髪が集中している人」=頭皮が固い人
頭の4つの筋肉が疲れているため、重力に逆らえずに頭皮全体が垂れ下がっています。最も重力の負荷がかかる部分が天頂部であり、頭皮が固い人は天頂部付近の分け目に白髪が集中してしまうのです。