そんなイトーヨーカ堂が、どのようにして今に至ったのか。どのようにして中国でのビジネスを起ち上げ、軌道に乗せたのか。どのようにして中国人をマネジメントしたのか。中国で開業15年を迎え、今や開業当時とは隔世の感があります。そこで、これまでを振り返りながら、イトーヨーカ堂の中国ビジネスについて、中国人のマネジメントについて書き記してほしい、という依頼を受けて生まれたのが、下記の本です。

 ここに書いたことはすべて、自分自身で実体験してきたことであり、感じてきたことです。私自身が、見聞きしてきたことがほとんどです。

 なかには、みなさんがびっくりされるような話も多々あると思います。開業前、中国の人たちの暮らしぶりを知りたくて、ゴミ収集車がやってくる前に、捨てられたゴミの中身を調べたことすらありました。

すべてをゼロから立ち上げてきた自負がある

 しかし、それだけに、中国のイトーヨーカ堂を本当にゼロから起ち上げたという自負があります。専門家に何もかもアウトソーシングして、高みの見物を決め込んでいたのではまるでない。それが、私たちの中国進出でした。

 私自身、「リーダーとは、最悪の事態を想定し、最善の努力をする人」と教え込まれてきました。特に、海外でビジネスをするときには大切なことです。今、まさに日本のビジネス・リーダーにこの点が欠落しているように思えてなりません。ですから、ぜひともリーダーやそれを目指そうという方々にお読みいただきたいと願っています。

(次回は11月21日更新予定です。)


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 ただし、だからといって成長する中国市場への挑戦が終わることはないでしょう。厳しい環境に屈することなく、人心を掌握し、成功を掴むには何が必要なのか?中国人部下や彼らとともに働く日本人のモチベーションを向上させ戦力として育てていくための考え方と方法論について、まとめられた1冊です!

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