現在、様々なメディアで活躍中のひろゆき氏。全国のベストセラーランキングで続々と1位を獲得し、34万部を突破した著書『1%の努力』では、その考え方について深く掘り下げ、人生のターニングポイントでどのような判断をして今のポジションを築き上げてきたのかを明らかに語った。
この記事では、ひろゆき氏に気になる質問をぶつけてみた。(構成:種岡 健)
人間関係で悩んでいるあなたへ
みなさんは、学校や会社など、狭いコミュニティに所属していると思います。そして、そこで悩んだり、絶望しているかもしれません。ただ、長い人生で見ると、狭いコミュニティにいると視野が狭くなるのは当たり前のことです。
特定のコミュニティでいじめられたとしましょう。そこのリーダー格の人に嫌われて、全員から無視をされたとします。じゃあ、転校や転職をしてコミュニティを変えれば、確実にいじめはなくなります。
学校では容姿でいじめられていたとしても、その後の社会人生活では、徐々に乗り越えられる社会になっていきます。30歳を過ぎれば、お金を持っているほうが、イケメンであることよりはるかに重要になってきますから。そうやって、あとから見返せる社会になっています。
だから、「不得意なこと」からは逃げ続けるようにして、「得意なこと」をし続けるようにしたほうがいいと思います。なんでもかんでも乗り越えなくても、逃げていればいい。ただ、何もしないのはマズイので、スポーツしないぶん勉強したり、人とコミュニケーションをとらないぶんプログラムのことを学んだり、別のことに時間を使うようにすればいいんです。
僕が逃げていること
僕自身、一人がたりのスピーチや講演会の仕事からは逃げ続けています。大勢の前で1人で話し続けることがとても「苦手」だからです。Tedスピーチのようなことができる人はすごいよなぁと思います。
「自分の機嫌は自分で取る」という言葉があります。とてもいい表現だと思います。自分の人生は、自分でコントロールできたほうがいいですからね。
機嫌が悪くなったときに、第三者に向かって攻撃したり、嫌味を言ったりしてしまうことが、人間関係の問題に発展します。すべての根源は、自分の心が生み出します。だから、全員が自分の機嫌を自分でとることができれば、この世から人間関係の問題はなくなると思うんですよね。
しかし、他人に期待してしまうと、一気に問題はこじれます。それは、家族のような身近な人に対しても同じです。
「家族の機嫌をとったほうがいい」ということがよく言われますが、そんなのは、やろうと思ってできることではありません。簡単に、パートナーや子どもや親の機嫌がとれるくらいなら、世の中、難しいことなんて1つもありませんよ(笑)。
他人をコントロールしたり、自分の思い通りに操るのなんて、絶対にできませんから。喜ばせようとしても喜ばない。喜んだフリをしているけど、心の中まではわからない。伝えようとしないときにこそ伝わる……。そういうことばかりです。
ということで、他人を変えようとする努力ではなく、自分を変えようとしたほうがいいという話でした。
本名:西村博之
1976年、神奈川県生まれ。東京都に移り、中央大学へと進学。在学中に、アメリカ・アーカンソー州に留学。1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し、「ニコニコ動画」を開始。2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。2019年、「ペンギン村」をリリース。主な著書に、34万部を突破した『1%の努力』(ダイヤモンド社)がある。