カジノを含む統合型リゾート施設(IR)事業を巡る汚職事件で起訴された後、贈賄側に裁判で虚偽の証言をする見返りに現金の供与を持ち掛けたとして、収賄と組織犯罪処罰法違反(証人等買収)の罪に問われた衆院議員・秋元司被告(49)の判決公判が7日、東京地裁で開かれる。秋元被告は初公判から一貫して無罪を主張しているが、贈賄と証人買収の罪に問われた関係者はいずれも有罪が確定。外堀は埋まり無罪の可能性は既にほぼないのだが、有罪どころか現職国会議員の実刑という異例の事態も濃厚となっている。(事件ジャーナリスト 戸田一法)
事件関係者は
全員の有罪が確定
起訴状によると、秋元被告はIR事業で便宜を図ってほしいとの趣旨と知りながら2017年9月、中国企業の元顧問2人から自身が管理する会社の口座に200万円の振り込みを受けたほか、議員会館の事務所応接室で現金300万円を受領するなどした。
また起訴後の昨年6~7月、支援者の会社役員2人と共謀し、贈賄側の元顧問に偽証の報酬として3000万円、別の元顧問にも別の会社役員2人と同様の趣旨で500万円の供与を持ち掛けたとされる。