「社会人向けインターンシップ」がコロナ禍で注目される理由とは写真はイメージです Photo:PIXTA

同じ会社で何年も働いていると、そつなく仕事がこなせるようになる一方で、「成長が鈍化しているのではないか?」と不安になるもの。そんなビジネスパーソン向けに、自社で働きながらほかの企業の仕事を体験できる“社会人インターンシップ”というサービスがある。会社の外に関わりを持つメリットを、社会人向けインターンシップを運営するリクルート「サンカク」の事業責任者・古賀敏幹氏に聞いた。(清談社 田中 慧)

新型コロナの影響で
将来を考え直す人が増加

 株式会社リクルートが2020年に行った調査によると、転職検討中もしくは活動中の人のうち、「新型コロナウイルス禍の影響で自身のキャリアについて見つめ直した」と回答した人は58.8%にも及んでいる。

 また、現時点で転職を検討していない人のうちでも35.2%の人が、新型コロナウイルスの影響を問わず、将来のキャリアについて考えていると回答した。

「コロナ禍で多様な働き方が広がったり、会社の未来に不安を覚えたりしたことで、自分の将来像を具体的に描き始めた人が増えた印象です。なんとなく転職を考えるというよりは、『こういう暮らし方がしたい』『目指したいポジションに就くにはどんなステップを踏んでいけばいいか』と、より明確なビジョンを考える傾向が高まっているといえます」(古賀氏、以下同)

 厚生労働省が2018年にモデル就業規則を改訂し、労働者の兼業・副業を原則禁止から容認するよう規定が変わった。働き方改革が進んで、以前よりライフスタイルが自由に描けるようになり、余った時間で本業だけに縛られない生き方を模索し始めた人も多いはずだ。