Q:先日、新型コロナウイルスへの感染が分かったものの、猫が心配だからと自宅療養を選んだ男性が亡くなったケースがありました。もし自分が感染したとき、ペットをどうするか、飼い主は心配です。

A:前述のとおり、ペットが新型コロナウイルスに感染することは全世界で数例の報告があるのみで、身近な動物からヒトへの感染は認められていません。ペットを介して感染する可能性は極めて低いと思われるので、飼い主が新型コロナウイルスに感染し、入院する場合には、友だちや家族などペットのお世話ができる人に、飼い主が入院中のお世話をお願いするようにしましょう。

 ただ、動物病院やペットホテルなどを利用する場合も、他の方にお世話をお願いする場合でも、ペットの受け渡しには、感染者が直接、預ける方と接触しないようにする工夫が必要です。また、ペットと共に預ける物は最小限にし、キャリーバッグや首輪、リードなどは、適切に希釈された次亜塩素酸ナトリウム液で拭き、さらに水拭きしてから渡すようにしましょう。

 自宅療養する場合には、できるだけペットとの濃厚接触を控えるようにすることが大切です。

 繰り返しになりますが、現在のところ、新型コロナウイルスはヒトからヒトへ感染するものであり、感染したヒトからペットへの感染、あるいは、ペットからウイルスが検出されたとしても、そのペットからヒトへの感染の報告はありません。

 いま、飼い主がペットのためにすべきことは、ペットを人の集まるところに連れて行かないことと、ご自身の感染対策をしっかりすることに尽きると思います。

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(まとめ AERAdot.編集部 鎌田倫子)

AERA dot.より転載