『独学大全──絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法』が20万部を突破! 本書には東京大学教授の柳川範之氏「著者の知識が圧倒的」独立研究者の山口周氏「この本、とても面白いです」と推薦文を寄せ、ビジネスマンから大学生まで多くの人がSNSで勉強法を公開するなど、話題になっています。
この連載では、著者の読書猿さんが「勉強が続かない」「やる気が出ない」「目標の立て方がわからない」「受験に受かりたい」「英語を学び直したい」……などなど、「具体的な悩み」に回答。今日から役立ち、一生使える方法を紹介していきます。
※質問は、著者の「マシュマロ」宛てにいただいたものを元に、加筆・修正しています。読書猿さんのマシュマロはこちら

「やらなきゃいけないのに、ぐずぐずしてしまう」を解消するとっておきのテクニックPhoto: Adobe Stock

[質問]
 勉強とか仕事とか「やればいい」のにどうしても「やってもできないかも」という変な不安に取りつかれて一歩がでません。この変な不安というか恐怖とのうまい付き合い方ありますでしょうか?

300ページの本なら、3行読むところから始めましょう

[読書猿の回答]
 目標をとりあえず1/100、それでも足りなければ1/1000にします。300ページの本を読む(書く)なら1/3ページだけ読む(書く)訳です。ここで欲張らず、億劫さを感じる場合はさらに1/10します。

「やってもできないかも」という不安の背景には完全主義があります。完全主義はなかなか癒せない宿痾なので、自分の自由になる目標設定の方を変えてやる訳です。

 少しでも取りかかりさえすれば、案外何とかなるものですが、最後まで行かなくても、とりあえず取りかかれたことを寿ぎましょう。

 取りかかることを回避して、何日も過ぎてしまうことに比べれば、その間中、自分を責めてしまうことに比べれば、1/100でもやり遂げたいことは、ずっとましなことですから。