前回は西麻布に建築予定の豪華新築マンションを取り上げた。

 高額物件だけに、建物・立地だけで当然“モテ”物件だと言う声もあるだろうが、照明や間取りなどかなり工夫が凝らされている物件だった。

 前回の連載を読んだ知人から、「新築は高いよ。庶民には、なかなか手が出ないな」という声があった。

「ローン審査が通れば、リセール(中古物件として売却する)時の値段下落が少ない、うまくいけば、価格は上昇するだろうから、損はないと思うよ」

 そう答えたが、彼は首をかしげた。

 どうも“新築は割高”だと思っているらしい(この知人だけかもしれないが)。

 実際に郊外の新築マンションなどは、同じエリアにある中古物件に比べて割高感があることは否めない。

 しかし、人気エリアの中古物件は、それほど割安感はない。

 それどころか、前回掲載したような超人気エリアでは、販売時よりも高く売り出されていることも珍しくなく、ヴィンテージマンションと呼ばれる物件では、「築30年近いのに、こんな価格がついている!」と驚く人も多いという。

 そしてさらに、“モテ”エリアのマンションは、そもそも売り出し物件がなかなか表に出てこない。

 なぜ? は後ほど述べるとして、まず各中古物件流通企業のサイトを検索してみる。

 すると、超人気エリアでは、次に伸べるような物件が目に付く。

人気エリアの中古公開物件の4大特徴

(1)とても庶民には手が出ない超高額物件

 分譲時は数億円であろう物件で、さすがにこうした物件は、新築時価格よりはずいぶん安く価格設定されているが、それでも高額だ。

 しかし、どんな人が住んでいて、どんな理由で手放すのだろう、と興味が沸く物件ではある。お時間のある人は、興味本位で内覧に行くのもおもしろいだろう。