某大手金融機関に勤めていた著者は、40歳で早期リタイアを考え始めた。その10年後、資産1億円を達成。FIRE(経済的自立と早期リタイア)を実現した。著書『【エル式】 米国株投資で1億円』では、FIREの原動力となった米国株投資を全公開。年代別の投資指南や最強の投資先10銘柄に至るまで、“初心者以上マニア未満”の個人投資家に即役立つ投資法を徹底指南する。
最強の米国株10銘柄で
FIREを目指せ!
●初期投資:1000万円
●毎月投資額:10万円
●期間と目標金額:10年で1億円
読者のなかには、「20年とか30年とか、悠長なことはいっていらない。米国株でもっと早く儲ける方法が知りたい」という人も多いでしょう。
米国株に限らず、株式投資は中長期で実践していくほうが無難ですが、中長期をどのくらいの長さに設定するかは、個人の感覚とライフスタイルに応じて変わります。
なかには10年でも十分に中長期だと考える人もいるでしょう。
そこで、このステップの最後に、「初期投資1000万円を10年で1億円にする方法」を提案します。
月々の投資金額は10万円。
短期間で“億り人”を目指すには、毎月これくらいの投資が必要になります。
「金融電卓」で計算すると、それにはジャスト年利20%の運用利回りが必要だとわかります。
年平均利回り20%をETFに望むのは難しいので、ここは米国株の個別株投資の出番です。
用意したのは、私が保有している米国株約50銘柄のなかでも選りすぐりの「最強の10銘柄」。
これに10%ずつ均等に投資し続けるとします。
期間中、割合を変えるリバランスをせずに配当を再投資し続けると、10年後にはどうなるでしょうか。
2009年1月から2020年7月までの間(正確には10年ではなく11年6ヵ月)の実績では、1万米ドルを投入すると10万3219米ドルになっています。
年率に直すと22.33%ですから、20%を上回っています。
過去の実績(トラックレコード)を見ると、「最強の10銘柄」なら、1000万円を10年後に1億円にすることも十分可能なのです。
しかも、これはケースの前提とは異なり、追加資金なしです。
なぜ、こんなことが可能になるかというと、配当を再投資したシミュレーションだからです。配当金を再投資しない場合は、8万5533米ドルになります。
トラックレコードでは、ベストイヤーで年率37%、ワーストイヤーでも年率9%、最大資産からの下落率(マックス・ドロー・ダウン)もマイナス15%に留まっています。
より専門的にいうなら、シャープ・レシオ(一定期間の投資収益を毎月の成績のばらつき具合で割ったもの)も1.6で極めて優秀。
難しくなるので詳しい説明は省きますが、要するにこれはリスクとリターンのバランスを示す指数であり、1.6というのはVOOなどのETFに比べて、ローリスク・ハイリターンの投資ができていることを意味します。
1000万円の軍資金を10年後に1億円にしてくれる「最強の10銘柄」とは一体どんな銘柄なのか。
それは私がこれまでずっと主張してきた通り、メジャーな銘柄でありながら収益性と成長性を秘めているものが主体です。
決して奇をてらったラインナップではなく、米国株投資の王道的な銘柄揃いだと自負しています。
上の表の6以降は、日本人には耳慣れない銘柄も含まれています。
それぞれの銘柄については、『【エル式】 米国株投資で1億円』で詳しく解説していますので、ぜひご一読ください。