横になるとアルコール分解能アップ

 最後に、これから忘年会シーズンということで、お酒に関するお話を。
   ビジネスパーソンは、お付き合いや仕事のストレス発散のためにアルコールを飲む機会も多いと思います。しかし、明日も仕事がありますので、できるだけ翌日に持ち越したくないですよね。深酒した場合でも翌日の目覚めはすっきりしたいものです。

 そんなときは、アルコールを飲んだ後、水分を多めに取り、体を横たえ肝臓への血流を増やしてあげましょう。
   アルコールの分解は肝臓でなされます。肝臓の血流量が増えると、その解毒作用が促されます。人は立っているときよりも横になっているときのほうが、肝臓への血流量は約30%も増加するのです。

 さらに肝臓でのアルコール分解には糖分が必要です。
   私はお酒を多量に飲んだ後は、糖分を含んだスポーツドリンクを帰り道に買って、家に帰ってからではなく、購入後すぐ飲むようにしています。このときもできたら常温のスポーツドリンクがおすすめです。
   冷えたスポーツドリンクは胃に刺激が強く、体を冷やします。お茶やコーヒーなどのカフェインを含む飲み物は利尿作用があるため、体内の脱水を進める危険性があるので、飲酒後は控えて下さい。

 飲酒後はひたすら「肝血流量を増やす」ことを心がけましょう。

 これまで5回にわたって、医師である私が普段、何気なく実行していることをお伝えしてきました。それが皆さんにとって、最高のパフォーマンスを出すための一助になれば幸いです。


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