ダイヤモンド決算報#フィンテックPhoto:PIXTA

コロナ禍からの企業業績の回復は、勝ち組と負け組の格差が拡大して「K字型」に引き裂かれていくという二極化の議論が強まっている。そこで、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回はフリー、マネーフォワードの「フィンテック」業界2社について解説する。(ダイヤモンド編集部 笠原里穂)

フィンテック2社は
四半期4割超の増収

 企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比で増収率を算出した。今回の対象は以下のフィンテック業界2社。対象期間は21年3~6月の直近四半期(マネーフォワードは21年3~5月期、フリーは21年4~6月期)としている。

 各社の増収率は以下の通りだった。

・フリー
 増収率:47.0%(四半期の売上高30億円)
・マネーフォワード
 増収率:41.6%(四半期の売上高40億円)

 フィンテック業界2社の四半期増収率(前年同期比)は、プラスとなった。2社とも4割超の大幅増収だった。

 高い増収率を記録した要因はどんなところにあったのか。次ページ以降で見ていこう。