コロナの感染拡大、経済活動自粛による困窮、他人とコミュニケーションできないことからくる孤独感や閉塞感、SNSによる誹謗中傷やバッシングなど、私たちは、いま多くの生きづらさを感じさせる事柄に取り囲まれています。そんな中にあって、毎日を心安らかに、できるだけ快適に生きていくためには、どうすればいいのでしょうか? 発達障害(ADHD)、うつ病など、生きづらさを抱えながらも精神科医として活躍するバク先生は、ツイッターでのつぶやきが共感・絶賛され、今、人気急上昇中。そんなバク先生の初の著書『発達障害、うつサバイバーのバク@精神科医が明かす生きづらいがラクになる ゆるメンタル練習帳』(ダイヤモンド社)が発売されました。同書の中には、生きづらさを解消するための実践的なヒントが詰め込まれています。本連載では、同書の発刊を記念してそのエッセンスをお届けします。心がスーッと軽くなる珠玉のアドバイスにお付き合いください。好評のバックナンバーはこちらからどうぞ。

「できない」「きっと無理」…。生きづらさを自分で生み出しているあなたへ送るイエローカードPhoto: Adobe Stock

言い訳をしているだけでは、問題は何も解決しない

 前回説明した通り「やれない言い訳」というのは、一旦言い出すと、バリエーション豊富に無限に出てくる可能性があります。

「お金がないから」「今さら遅いから」「必死にやっていたらカッコ悪いから」「自分らしくないから」「雨だから、寒いから」……。

 かくいう私も、人のことをどうこう言えるほどできているわけではありません。私もなんだかんだと言い訳をつけて、放置していることはいくつかあります。

 でも、言い訳をしている間というのは、抱えている問題は何も解決に進まない段階です。普通に考えてそれは当然ですよね。

「太ったな、でも食事を減らすとストレス溜まるからな。運動してカロリー消費すれば多少食べたって問題ない! さぁ食べたから運動しよう。でも、今日は雨が降っているから、ジョギングは止めとこう。家でストレッチは? そういえば、9時から観たいテレビがあったなぁ。じゃあその後にしようか? いや、今日はもう遅いし、寝不足になると太るって聞いたことあるなぁ…。よし、明日からにしよう!」

 こんな日を繰り返している間は、いつまでも太ったままの現実は変わりません。