自分自身にはっぱをかける意識を持とう
別に必ずしも、やらなきゃいけないということはありません。
「自分は太っていても構わないから」とか、「今のままで十分に幸せだからいいか」とか、「平均に比べたら、さほど太っているわけでないから別にいいじゃない」と思えるならやらなくてもOK! 悩んでいることを、さっさと放棄してしまいましょう。
ただ、人は先の「ダメぬるま湯」のように、本当は納得していないことを先延ばしにするために「納得したフリ」をする傾向があります。これがぬるま湯です。
でも「あれ? この考え、もしかしてやったつもりになるごまかしのぬるま湯?」と気づいた時点で、ほんの少しでも行動を起こしておいたほうが、あとあと幸せを感じられる可能性は高くなります。
仮に太ったままでも、ちょっとだけでも軽い運動をやっていたほうが、やっていないときより絶対「まぁ多少はがんばったな……」と自分自身を評価できます。
だって、何もしていないより絶対「努力」したことは事実ですから。
特別にストイックになる必要はありません。
ただ、「お前、今言い訳しているだろう?」と少しだけ自分自身をチェックする視点は、自分をほどほどに律して生きるためにも重要なことです。
何でもかんでも許して、ヨシヨシと自分を甘やかすだけでは、誰も人として成長できず、結果そんなに幸せにはなれません。
だから、ちょっとだけ言い訳をしたら、自分にこう言いましょう。
「なるほど、わかるよ。でも、少しだけでいいから、やってみようよ!」
このように、自分自身にはっぱをかける意識は持ちましょう。
POINT:
自分を甘やかすだけでは、人として成長できず、そんなに幸せにはなれない。
元内科の精神科専門医
中高生時代イジメにあうが親や学校からの理解はなく、行く場所の確保を模索するうちにスクールカウンセラーの存在を知り、カウンセラーの道を志し文系に進学する。しかし「カウンセラーで食っていけるのはごく一部」という現実を知り、一念発起し、医師を目指し理転後、都内某私立大学医学部に入学。奨学金を得ながら、勉学とバイトにいそしみやっとのことで卒業。医師国家試験に合格。当初、内科医を専攻したが、医師研修中に父親が亡くなる喪失体験もあり、さまざまなことに対して自信を失う。医師を続けることを諦めかけるが、先輩の精神科主治医と出会うことで、精神科医として「第二の医師人生」をスタート。精神科単科病院にてさまざまな分野の精神科領域の治療に従事。アルコール依存症などの依存症患者への治療を通じて「人間の欲望」について示唆を得る。現在は、双極性障害(躁うつ病)や統合失調症、パーソナリティ障害などの患者が多い急性期精神科病棟の勤務医。「よりわかりやすく、誤解のない精神科医療」の啓発を目標に、医療従事者、患者、企業対象の講演等を行う。個人クリニック開業に向け奮闘中。うつ病を経験し、ADHDの医師としてTwitter(@DrYumekuiBaku)でも人気急上昇中。Twitterフォロワー4万人。『発達障害、うつサバイバーのバク@精神科医が明かす生きづらいがラクになる ゆるメンタル練習帳』が初の著書。