現在、日本中で大ブレイク中のひろゆき氏。
彼の「考え方の根っこ」を深く掘り下げ、思考の原点をマジメに語った『1%の努力』は、34万部を超えるベストセラーになっている。
この記事では、ひろゆき氏にさらに気になる質問をぶつけてみた。(構成:種岡 健)
盛らない話は「つまらない」
あなたは普段、「話を盛って話しますか?」、それとも「何も盛らずに話しますか?」
日本人は、真面目な人が多いので、あまり盛ることはしようとしません。ウソをついている感覚になるのかもしれませんが、起きた出来事をちゃんとそのまま話そうとします。
そうすると、話は途端に面白くなくなります。
芸人が引っ張りだこの世界
テレビ界では芸人さんがさまざまな分野に登場しています。お笑い番組に限らず、報道番組や情報番組、スポーツ番組、歌番組など、どの番組も芸人さんがいなければ成立しなくなっています。
これが示すのは、「話を盛る必要性がある」ということです。
芸人さんは、1あったことを10にも100にも膨らませて話をします。あるいは、まったくその場では起こらなかったことすら、「私の頭の中ではこうだった」という解釈で話を成立させます。
そのテクニックが磨かれていって、嘘をつかないギリギリのラインで最高に話を面白くできる人が、最前線で活躍しているのでしょう。
「大げさな話」に人はついてくる
これは、他業界でも同じです。
経営者や投資家、コンサル業など、いわゆる「高給を稼ぐ人」は、少なくとも口がうまくて、話を盛って話す人ばかりです。
だって、厳密にリスクのことを指摘しながらチマチマと話す人より、大げさに断言してくれる人のほうが、信頼感を得やすいからです。人もお金も、その信頼についてきます。
とはいえ、ウソをつくと後からしっぺ返しを食らうので、やはりギリギリのラインで盛って話すのが、戦略としては正しいのです。
同じことは、面接の場でも言えます。学生時代にあったことをそのままダラダラと話すような人は、なかなか評価されません。それよりも、些細な事件でも大げさに盛って話して、その場を楽しませることができれば、それだけで一次面接や二次面接は簡単に通過できてしまいます。
みんな刺激を求めている
これは、世の中がそうなっているから仕方ありません。みんな、TikTokやTwitterで、次から次へと刺激を受け続けているワケです。あなたのつまらない話を10分も20分も聞いてくれる機会はそうそうありません。
なので、「話を盛って話すこと」を磨いてみてください。自分の中で「これはウソではない」という範囲を探りながら、目の前の人を楽しませることを念頭に置きましょう。それだけで、この世界は一気に生きやすくなるはずですから。
本名:西村博之
1976年、神奈川県生まれ。東京都に移り、中央大学へと進学。在学中に、アメリカ・アーカンソー州に留学。1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し、「ニコニコ動画」を開始。2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。2019年、「ペンギン村」をリリース。主な著書に、34万部を突破した『1%の努力』(ダイヤモンド社)がある。